オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『ディノシャーク』

Dinoshark, 90min

監督:ケヴィン・オニール 出演:エリック・バルフォー、イヴァ・ハスパーガー

★★

概要

冷凍保存されていたサメ的恐竜が解凍される話。

短評

昨日で終わりだと思っていた方がいれば、騙し討ちをしたようでごめんなさい。三十郎氏だって昨日で終わりだと思っていた。終わりにするつもりだった。しかし、サメ映画の中毒症状は深刻である。プライムビデオ以外に無料で観られるサメ映画はないかなあ……と思っていたらあったのである。Gyao!に。全力疾走の後にいきなり立ち止まったり、倒れ込んだりするのは身体に悪い。ゆっくり歩いてクールダウンといこう。

あらすじ

氷山が融けて古代のサメが現代に蘇る。ちょっと待て、何かがおかしい。“氷山が融けて蘇る”の部分ではなく“古代のサメ”の部分である。サメ映画的にはいかにもありそうな設定だが、どう見てもサメに見えない。顔はワニ的だし、普通に恐竜である。魚竜である。サメは魚類、恐竜は爬虫類である。これはサメなの?サメ映画を名乗ってよいの?きっと動物界の下に鮫門があるのだ。しかし、パッケージ写真のサメは完全に詐欺である。

感想

B級映画の帝王ロジャー・コーマンのプロデュース作品である。彼は割と重要な役で出演もしている。B級映画の帝王の二つ名に相応しくちゃんとB級である。映画という言葉では名状し難い超低予算映画と比べれば、サメの描写はしっかりとしているし、出演者の演技も酷くはない。2010年のテレビ映画としてはサメはよく動くし、頭部は模型も制作されている。だからと言って真っ当な映画に見えない辺りがちゃんとB級なのである。

サメの動きとしては、いきなり人間に襲いかかるいつものパターンではなく、周囲をウロウロと泳ぐ前置きがあるのが印象的だった。登場したばかりのヘリコプターを一切活躍させず、一瞬で海に引きずり込んでしまったのは予算削減が目的だろうか。

序盤は一人でいる人が少しずつ襲われて、最終的にお祭り的な場所や人の多いビーチでパニックを引き起こすという手順をちゃんと踏んでいる。ストーリーは王道である。王道の怪獣映画らしく人間パートはつまらないのだが、それには目をつむるしかない。

つまらない人間パートも終盤へ向かうにつれて面白いシーンが出てくる。「貴重な生物だから生け捕りにして研究しないと」と主張する生物学者のキャロルが、「殺してから好きなだけ研究しろ」と反論されて納得する一瞬のスピード感はいかにもサメ映画的である。最終的には「おとなしく絶滅しろ」と宗旨替えをしている。彼女が古代サメの情報を見つけて興奮したのか無意味に服を脱ぎ出すシーンも笑える。なお、キャロルよりも彼女が指導している水球チームのメンバーたちの方が発育が良い。

ディノシャーク(字幕版)

ディノシャーク(字幕版)