オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『バチカン・テープ』

The Vatican Tapes, 90min

監督:マーク・ネヴェルダイン 出演:マイケル・ペーニャ、オリビアダッドリー

★★

概要

金髪碧眼の美女が悪魔に憑依される話。

短評

悪魔が憑依する対象と言えば子どもと相場が決まっているが、本作では大人の女性である。それも金髪碧眼のセクシー美女である。悪魔祓いをされているときにメイクだけじゃなくて着衣も乱れてくれればよいのになあという邪な期待は残念ながら満たされななかった。

あらすじ

物語は驚くほどテンポよく進む。指を切って治療を受けたら凶暴化し、入院したら一度死んで復活する。次に放り込まれた精神病院では手に負えず、バチカンから大物神父がやって来て悪魔祓いに挑む。

感想

マイケル・ペーニャが一度も笑わせてくれない珍しい映画である。彼が主演なのかと思っていたら、「ヤベえよ…ヤベえよ…」と焦るばかりで特に何もしなかった。大物神父が悪魔に倒されて地元の神父が死闘を繰り広げるというのが王道パターンなだけに意外だった。

上述の通りテンポの良い映画である。良すぎるのではないかと思う。展開のスピーディーさは悪魔祓いのシーンも例外ではない。バチカンから来たハゲ神父はお試し悪魔祓い程度の後に「こいつはダメだ。殺すしかない」とすぐに諦める。「これで悪魔が姿を現すぞ」と調子に乗っっていたら殺してしまう。

とは言え、殺しても死なないのが悪魔である。何度殺しても復活する。これはもう半分キリストだろうと思うのだが、それがオチになっている。キリスト教的な価値観からすると衝撃の展開かもしれないが、三十郎氏的な価値観からするとキリストも悪魔も似たようなものである。ただ、悪魔祓い映画の王道から完全に外れた結末のため、そちらの意味で衝撃の展開であることは間違いない。

テンポが良すぎてじわじわと迫るものがないので、ホラーとしては怖くない。アンジェラ(オリビア・テイラー・ダッドリー)が卵を吐き出すシーンが笑えるくらいである。彼女が二度目の復活を果たして覚醒するシーンはX-MENっぽさがあるので、完全なバトルものとして続編を作ってみてはどうか。アンジェラはいかにも学生時代はクイーンビーとして鳴らした性格のキツそうなアメリカ美女という感じがして、彼女に支配されるのも悪くないと思う。

バチカンの聖職者たちが90年代の心霊番組のような映像を見て「これは悪魔。間違いない」とキャッキャしている様子が微笑ましかった。

バチカン・テープ(字幕版)

バチカン・テープ(字幕版)