オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『紳士は金髪がお好き』

Gentlemen Prefer Blondes, 91min

監督:ハワード・ホークス 出演:マリリン・モンロー、ジェーン・ラッセ

★★★

概要

金髪の美女と黒髪の美女が男たちを魅了する話。

短評

三十郎氏も金髪が好きである。しかし、三十郎氏は紳士ではない。従って、金髪を好きだということは必ずしも紳士であることを意味しない。十分条件と必要条件を混同してはいけないとよく分かる好例である。

感想

マリリン・モンローが宝石大好きの金髪美女ローレライを演じている。ダイヤモンドは女の親友なのである。ブロンドの女性はよくバカ扱いされており、ローレライも能天気なように描かれているが、その考え方は意外にも鋭い。

金よりも色男が好きな親友ドロシー(ジェーン・ラッセル)に対する「愛のない結婚でいいの?お金の心配ばかりしてたら愛する余裕はないわよ」という忠言。“愛のない結婚”という言葉が想起させる“金持ちのオッサンとトロフィーワイフ”の構図を別の角度から見せてくれる。彼女は「男は頭のいい女が嫌い」と語り能天気を演じている。男はいつだって美女に手玉に取られている。「美女と金持ちは似ている。一つの基準だけで判断される」という指摘も鋭い。

金髪に弱い紳士はオッサンばかりではない。幼き紳士スポフォード少年もまた金髪に弱い。ローレライの特大のお尻が窓枠にハマっているところを目撃して、彼女が泥棒ではないかと疑うが、「僕は未成年だから罪に問われない」と「あなたは色っぽいから」という二つの理由で彼女を助けるところは笑ってしまった。マリリン・モンローは少年までも魅了してしまうほどにセクシーで素敵なのである。

ところでローレライが結婚相手を「パパ」と呼ぶのは、いったいどんな性癖なのか。

ミュージカルのパートも面白かった。ドロシーがムキムキ男たちに囲まれて歌うシーンでは、男たちが肌色パンチ一丁なのでちょっと変態感がある。

プライムビデオで配信されているパブリックドメインは現在「す」からはじまるタイトルまで進んでいるが、モンロー主演の『七年目の浮気』は残念ながら配信されていない。七が「なな」扱いされていることに賭けて待ちたい。