オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『冒険者たち』

Les Aventuriers(The Last Adventure), 112min

監督:ロベール・アンリコ 出演:アラン・ドロンジョアンナ・シムカス

★★★

概要

海に沈んだ宝を探す話。

短評

アラン・ドロンが美女とキャッキャしながらお宝探しをする陽気な映画なんだろう思ったら、予想に反して暗い映画だったので驚いた。宝探しに出発するまでが長くて、どうやら期待していたものとは違うぞと気付くのだが、まさかこんな展開になるとは。夢を追うというのは儚い行為である。

あらすじ

主人公は男二人に女一人の三人組。マヌー(アラン・ドロン)は、凱旋門を潜り抜ける曲芸飛行に失敗し、パイロットのライセンスを失う。ローランは、新型エンジンが爆発炎上して開発に失敗。レティシアジョアンナ・シムカス)は、あり金を注ぎ込んだ個展が失敗に終わり、芸術家としての道が閉ざされる。

感想

感傷的ではあるが不思議と悲しさは感じなかった。アメリカン・ニューシネマと同じように「この世界はままならないなあ」と切なくなるのである。挫折を経験した三人が次なるロマンに賭けるというハリウッド的展開でもよさそうなのものだが、そうはフランスの問屋が卸さない。レティシアの眩しいビキニ姿を拝みながらの捜索はつかの間の輝きで、唐突に終わりを告げる。その後の悲劇があるから、より強烈な輝き放って印象に残るのだろうか。

三人は美男美女とおっさんという組み合わせなので、美男美女がくっつくかと思えば、そうはならない。逆に美女とおっさんがくっつきそうになるが、おっさんは美男との友情を優先してそうもならない。なんだよ、思春期かよ、おっさんのくせに青春かよ。なんだかとってもむず痒いけれど、おっさんたちも青春していいんだよ。

沈没した飛行機は実際に沈めたのだろうか。1960年代ならきっと環境に対する配慮という概念すら浸透していなくて、回収を気にせず撮影できただろう。

プチ軍艦島的なロケーションが素敵だった。三十郎氏は廃墟が好きである。

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