オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『アクアマン』

Aquaman, 143min

監督:ジェームズ・ワン 出演:ジェイソン・モモアアンバー・ハード

★★★

概要

伝説の矛を探す話。

短評

勢いと迫力で全てを押し切るタイプの映画である。髭と長髪があまりに似合う男ジェイソン・モモア。彼のアクアマンしか知らない三十郎氏は、アクアマンはそういうキャラなのだと思っていたが、原作のアクアマンは短髪で髭も生えていない金髪の白人らしい。そんな原作との違いはあるものの、他の部分は近頃のコミック映画には珍しいくらいにコミック的である。

感想

まず目が行くのはスーツのダサさである。やたらとキラキラしている。あえて汚したり暗めの色彩にすることで現実の世界観にマッチさせている近年の潮流の真逆を行く。デザイン面でも、ヴィランカニさんマスクをつけていたりして、思わず目を疑うチープさである。タコとクラゲでできたドレスは秀逸。

CGで創られた海底世界はリアリティを追求したタイプではない。テカテカ、キラキラしている。派手さや綺麗さを追求している。少し安っぽく感じるのだが、スーツなどのデザインと併せて考えると、これが意外にマッチしている。海底世界は我々の地上世界とは違うのだ。リアル路線の呪縛を受けていたDC世界との決別をはっきりと誇示する我が道を行く映画なのである。

背景のCGは非現実的だが、人物周りのCGは凄い。水中のシーンはどこまでがCGなのだろうか。ゆらめく髪の毛だけを追加しているのか、顔だけ実写なのか、それとも全部CGなのか。

煌めく海底世界やクリーチャーのデザイン、重力の制約を受けない水中での戦いの動き自体は、その原型を他の映画に見つけられる。それでも本作に目新しさを与えたのは、水の表現へのこだわりだろう。水中にいると信じさせるに足る出来である。それなのに何故最後の対決の舞台を地上にしたのだろうか。

ストーリーは詰め込み過ぎ。親子の物語、王家の物語、お宝探しの冒険譚。盛り沢山である。ブラックマンタは次回作に繋げるために登場させているだけで、彼のエピソード自体が本作には不要に感じる。無駄な箇所も多いが、中弛みすることはないし、インディ・ジョーンズ的な冒険はお気に入りである。

真紅の髪も美しいアンバー・ハード。彼女とニコール・キッドマンは、きっともの凄いウォータープルーフ性能を持った化粧品を使っているに違いない。伝説の矛・トライデントの凄さはいまいち分からなかったので、水を自在に操ることのできるメラこそが一番強いのではないかと思う。そのメラよりも強そうなのが、怪獣のカラゼン。どう見ても悪役、どう見てもラスボスである。あれ?アクアマンって凄いの?

ヘヴィメタバンドにいそうなアクアマンの外見に合わせたディストーションの利いたエレキギターサウンドが好きだったのに、序盤の登場シーン以外では使われなかったのは残念だった。

アクアマン(字幕版)

アクアマン(字幕版)