オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS』

Godzilla: Tokyo S.O.S., 90min

監督:手塚昌明 出演:金子昇吉岡美穂

★★

概要

日本海溝心中。

短評

ミレニアムシリーズでは初の続き物となるシリーズ第27作。せっかく話が地続きなのに、そのメリットが活かされていない。主人公は交替するし、前作と対決の構図を同じにしないために人気怪獣を登場させたりして、焦点を散漫にしてしまった。最後に首相が精神勝利法を見せるところはしっかりと引き継がれている。

あらすじ

小美人に「ゴジラの骨を海に還せ。さもなくばモスラも敵に回るぞ」と脅されている内にゴジラが日本にやってくる。人間を脅迫していたくせにゴジラと戦ってくれるモスラ。参戦するメカゴジラ。鱗粉振り撒いて死ぬモスラ。再び暴走するメカゴジラ。擦った揉んだの末に人間の勝利ということになる。

感想

メカゴジラがまた暴走する。好意的に解釈するならば「巨大な力は人間に扱いきれない」と受け取ることも可能だろうが、明らかにそういう描き方はしていない。単なる便利なヒーローである。昭和のおフザげを捨ててからは、表面的には「初代のエッセンスを取り入れよう」「メッセージを込めよう」と真面目ぶっているが、取ってつけたような良い子ちゃんぶりが鼻につくだけである。

防衛庁の高官がメカゴジラの運用に反対する描写はありえない。息子を危険な前線に送り出したくないだけならば、裏で手を回して配置換えさせればよい。巨大な兵器は巨大な利権である。組織としては何があっても手放したくない存在に違いない。彼らの登場シーンは逆光で顔を見せないことにより官僚機構の非人間性を演出しているのに、真逆のキャラクターにしてしまうのは何ともお粗末である。

吉岡美穂は上手いとか下手とかのレベルではなくて、喋ると酷いことになっている。若かりし頃の長澤まさみも見どころの一つだが、よく見ると隣の大塚ちひろの方がウエストがくびれている。

東京タワーが折れるシーンは迫力があった。

ハリウッド版は何度か観ているし、『シン・ゴジラ』は映画館で一度、プライム・ビデオで一度の計二度観ていずれも気に食わなかったのでスキップするつもりである。従って次作『ゴジラ FINAL WARS』をもってゴジラ・マラソン完走となる。長かったなあ。