オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『パロアルト・ストーリー』

Palo Alto, 100min

監督:ジア・コッポラ 出演:エマ・ロバーツジェームズ・フランコ

★★★

概要

ティーンエイジャーのモヤモヤした日常。

短評

ジア・コッポラ監督作品。フランシス・フォード・コッポラの孫である。コッポラ家の人々は皆映画の道に進んでいるが、残念ながらフランシス御大のように映画の歴史に名を刻まんとするような豪胆な作風の者はいない。彼女もソフィア叔母の路線を継承したいらしい。ジュリア・ロバーツの姪やヴァル・キルマーの息子が主演しており、キャスティングにもハリウッドの狭いコミュニティが垣間見える。

感想

瑞々しくもなく輝いてもいない10代の姿が描かれている、はずなのだが、美男美女揃いで「お前ら、そんなに鬱々としてんじゃねえよ」と思うのは三十郎氏の僻みである。自分のやりたいことが分からず、パーティーの盛り上がりに馴染めず、人間関係も思うようにならない。三十郎氏のようなおっさんたちは「何となく上手くいかない」ことを「それが青春ってもんだよ」なんて簡単に片付けようとするが、本人たちにとっては大問題である。何がいけないのか分からないけど上手くいっていないと悩む感じがよく出ていた。

一人のおっさんとして目が行くのはジェームズ・フランコ演じるサッカーのコーチである。ヘテロセクシャルの男に女子高生のコーチは無理である。練習着は薄着で、ムチムチしてるし、なんかバインバインしているし。年下の可愛い女の子たちに慕われれば、その気がなくてもその気になる。起こることが起こる。このコーチはその気が満々なので、そういうことにならない三十郎氏としては「畜生!この犯罪者め!」と恨めしく思うのだが、悪い大人に利用されるのも少女の登竜門なのだろうか。しかしながら、彼の毒牙にかかるエイプリルが木曜日パンツを履いているのは可愛らしい。

全体的にモヤモヤとしているが、断れない女のエミリーがフレッドを酒瓶で殴るシーンだけはスカッとした。