オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『ゴジラVSメカゴジラ』

Godzilla vs. Mechagodzilla II, 107min

監督:大河原孝夫川北紘一 出演:高嶋政宏佐野量子

★★

概要

誘拐犯から赤ん坊を奪還する話。

短評

人間サイドを応援したくなる要素がまるでないシリーズ第20作。メカゴジラ自体にはロマンがあると思うものの、考えてみれば三十郎氏はゴジラの活躍が見たいのであって、「ぼくのかんがえたさいきょうへいきでゴジラをやっつけるんだ」なんてものは見たくない。おまけに本作の登場人物はどいつもこいつもいけ好かない。頑張れゴジラ、くたばれ人間。

あらすじ

人間が巨大な卵を発見する。そこで何故か争っているゴジララドンを尻目に卵を日本へと持ち帰る。卵が孵化してベビーゴジラが誕生。研究員の五条梓は「まぁかわいい」と母親面して育てるが、当然ゴジラが黙っちゃいない。ベビーゴジラ奪還にやって来たゴジラは妨害を試みるメカゴジラと戦う。これまたベビーゴジラ奪還にやって来たラドンメカゴジラと戦う。

感想

主人公の青木一馬がクズである。卵のある研究所に不法侵入し、五条に見咎められたかと思えば「まあいいじゃないですか」と言い放つ。いいわけがない(Wikipediaには五条が融通が利かないかのように書いてある。一体どういう了見か)。おまけに資料を盗み出す。返すつもりだから問題ないと思っているクズである。ゴジラとの戦いでは「俺じゃなきゃ駄目なんだ!」と乗り込んだかと思えば、決着がつく前に無断で「後はよろしく!」と離脱する。ゴジラに殺されればよかったのに。兵器開発者なのに駐車場管理に回されるという日本的な人的資源の無駄遣いの被害者である点だけは同情できる。

ゴジラVSビオランテ』以降毎回登場している超能力者の三枝未希。何でもしゃしゃり出てきては「これはこういうことです」と説明をはじめる。超能力者だから彼女の言うことは正しいということになっているらしい。これが気に食わない。メカゴジラ搭乗時にゴジラに殺されればよかったのに。残念ながら『ゴジラVSデストロイア』まで皆勤するらしい。

ラドンゴジラを復活させたメカニズムはよく分からないが、動機は次のようなものだろうか。ベビーゴジラの卵は誰の子どもか分からないが怪獣コミュニティのものだと認識している。コミュニティ内ではその所有権を巡ってゴジラと喧嘩するが、コミュニティ外部の敵に盗まれたので、外敵に持ち去られたままよりはゴジラに託す方がマシということになる。やはり人間は悪どい。感動的な別れであるかのように演出したって三十郎氏は騙されない。

清水寺のような有名観光地の実写映像とゴジラを合成するとサイズ感が伝わりやすいのはよいのだが、そのまま攻撃に移ることができず、ミニチュアセットの映像へと切り替わったときの違和感があるので一長一短である。

戦闘機や戦車がゴジラと戦うときに、パイロットなどの乗組員でなく司令室ばかりが映っているのが気になる。内部のセットくらいは作れるだろうに。

ゴジラVSメカゴジラ

ゴジラVSメカゴジラ