オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『ダウンタウン物語』

Bugsy Malone, 94min

監督:アラン・パーカー 出演:ジョディ・フォスター、スコット・バイオ

★★★

概要

ちびっこギャングの抗争。

短評

禁酒法時代のギャングの抗争を、登場人物を全員子どもにしてしまった奇想天外な一作。物語の展開はラストの大団円以外は型通りだが、全部子どもが演じている奇妙さがなんだか癖になる。

感想

子役たちの中でも特に気に入ったのはギャングのボス、ファット・サムである。スコセッシ映画のイタリアン・マフィアさながらの堂に入ったギャングのボスっぷりを見せてくれる。感情が昂ぶると台詞にイタリア語が混ざるところがとても良い。

ジョディ・フォスターの存在感が際立っているのは改めて言及するまでもない。顔に思いっきりパイをぶつけられた彼女が呟く「これがショービジネスよ」という台詞がいい味を出している。

この世界にはいわゆる銃が存在しない。クリームのたっぷり乗ったパイをぶつけたり、漆喰銃と呼ばれる新兵器で白い物体をぶつけ合う。銃以外にも自動車がちびっこギャングの世界向けにアレンジされており、人力で駆動している。

大人ギャングの世界とちびっこギャングの世界を隔てているのは、「死」と「セックス」の存在だろうか。それがなければ、シマの奪い合いは遊び場の争奪戦に過ぎず、男女の機微も微笑ましいものに変わる。大人のやっていることは、自分たちが思っている以上に幼稚なのかもしれない。