オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『ファンタスティック Mr.FOX』

Fantastic Mr. Fox, 86min

監督:ウェス・アンダーソン 出演:ジョージ・クルーニーメリル・ストリープ

★★★★

概要

キツネと人間の戦い。

短評

三十を超えたおじさんが「お洒落だなぁ……」と感嘆するときには、大抵の場合、否定的な意味と言うか小馬鹿にしたような嘲笑が含まれている。ところが、ウェス・アンダーソンを褒めるときだけは話が別である。心から素直に「お洒落だなぁ……」とうっとりできる。鑑賞中の多幸感が凄い。

感想

画面構成の巧みさは実写であってもアニメーションであっても変わらない。「どの場面を切り取っても美しい一枚の写真として成立する」というのが、三十郎氏がアンダーソン作品を讃える際の常套句である。静止画を一コマずつ撮影するストップモーション・アニメーションは、正に彼にうってつけの手法と言えるだろう。「神は細部に宿る」を地で行く人である。

人形とは思えぬほど、しかし人形らしく表情も動きも豊かな動物たち。常に画面のどこかで何かが忙しなく動いている。キャラクターや物の動きはもちろんのこと、風や水の動きまでが緻密に表現されているのには驚嘆するばかりである。

アンダーソン作品をお洒落たらしめているのは、デザイン、色彩、間の抜けた会話の三つ、加えて音楽だろうか。三十郎氏にはお洒落がわからぬ。けれどもアンダーソン作品に対しては、人一倍に熱狂的である。

3DCGアニメーション全盛の今、ストップモーション・アニメの独特なチープ感が特別な魅力を醸し出している。『LEGO ムービー』のようにストップモーション・アニメ的に見せている3DCGアニメーションもあるが、本物は綺麗すぎないのが良い。

バシット・バット(Whack-Bat)のルールは何度説明されても分からない。詳しいルールは下記リンクを参照のこと。

原作者はロアルド・ダール。どこかで名前を聞いたことがあるような気がする。森見作品に登場したような気がするのだが、勘違いだろうか。

宮城県にキツネとモフれる施設があるらしい。一度行ってみたい。