オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『怪獣総進撃』

Destroy All Monsters, 88min

監督:本多猪四郎有川貞昌 出演:久保明、小林夕岐子

★★★

概要

ゴジラたちが宇宙人に操られる話。

短評

三十郎氏は引き際を弁えない。前二作の体たらくはきっと福田純という監督が悪かったのだろう。監督が初代の本多猪四郎に戻り、少し息を吹き返した印象である。

感想

架空の島を舞台とした前二作への意趣返しをするかのように、島に閉じ込められた怪獣たちが世界へ飛び出すところから映画は始まる。ニューヨーク、パリ、モスクワ、そして東京。人のいない場所で暴れる怪獣なんてつまらない。人間の生活を破壊してこその怪獣である。

怪獣が宇宙人に操られるという展開は『怪獣大戦争』からの流用だが、恐怖の権化であったゴジラが商業主義に都合よく利用されているというメタ的な見方は流石に邪推か。意味なんてものは観客が勝手に付与すればよいので、そのような見方をしてもよいとは思うが、宇宙人だけでなく主人公側もゴジラを操縦するのは皮肉が効き過ぎている。ゴジラに「シェー」をやらせた張本人に皮肉を込める資格があるのかも分からない。

銀色コスチュームのキラアク星人曰く「キングギドラは宇宙怪獣です。地球の怪獣では歯が立ちません」。御大層な口上だが数の力には敵わない。ゴジラをはじめとする怪獣軍団にいいように蹂躙されるキングギドラが不憫である。他の作品では宇宙へ逃げ帰るのに、本作では完全に倒されてしまう。指揮官が阿呆だと現場が困る。「ぐへぇ」と血を吐くギドラの冥福を祈る。

怪獣総進撃

怪獣総進撃