オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『怪獣大戦争』

Invasion of Astro-Monster, 94min

監督:本多猪四郎円谷英二 出演:宝田明、ニック・アダムス

★★★

概要

宇宙人が日本を侵略する話。

短評

シリーズ五作目の『三大怪獣 地球最大の決戦』は先行して視聴済みのためシリーズ第六作。地方都市のドサ回りに飽きたのか宇宙に活躍の舞台を広げている。

感想

「友好的に振る舞っていた宇宙人が実は敵対的でした」というお約束の展開ながら、これまでのシリーズと比べると一捻りある物語に仕上がっている。その分怪獣の出番が少ないのは残念なところだが、たまにはこのような変化球があってもよい。ただ、ゴジラたちが一度X星へ行くストーリー上の必然性は全く無い。

ファロ島の原住民と同じくX星人たちはどこからどう見てもとっても日本人である。白塗りされて顔色が悪く、頭にアンテナをつけた古式ゆかしい宇宙人である。日本の特撮技術はエイリアンの特殊メイクの方面には進歩しなかったらしい。安っぽく嘘くさいのが却って嬉しいのだが、地下基地での照明を利用した演出だけは出来が良い。

ミニチュア模型を使った特撮は日本のお家芸というイメージがあったが、同じSFという土俵に立つと、本作の三年後に公開された『2001年宇宙の旅』とは雲泥の差である。当時の技術の粋を尽くしてリアルさ追求した映像とプログラムピクチャーの一場面を比較するのはフェアではないだろうが。

ゴジラが「シェー」をしている。これでは畏怖の対象でもなければ、愛されキャラでもない。活躍が少ないこともあるが、随分と安っぽい扱いを受けるようになってしまった。ボクシングのようにワンツーパンチを繰り出しているシーンもあり、動物的な動きが完全に失われている。

画質が向上したのかキングギドララドンを吊り上げるワイヤーがはっきりと見えてしまっている。

ゴジラが対戦相手と揉み合って水没するいつものエンディングはもう少し工夫できないのか。

怪獣大戦争

怪獣大戦争