オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『ドクター・エクソシスト』

Incarnate, 86min

監督:ブラッド・ペイトン 出演:アーロン・エッカートカリス・ファン・ハウテン

★★

概要

車椅子のおっさんが悪魔祓いする話。

短評

一般的に悪魔祓いと言えば、聖水を振り撒いたり、十字架を突き付けながら聖書を読んだりして、ドスのきいた声を出す子どもと対決するイメージがある。本作も子どもが悪魔に憑かれるという点は定石通りだが(大人も憑かれる)、対決の方法は一風変わっている。

あらすじ

主人公のエンバー(アーロン・エッカート)は、対象の夢の中に入り込む。悪魔に憑依された者は、夢の世界を現実だと思い込んでそこから抜け出せなくなる。その間に悪魔は肉体を自由に使えるというわけである。従って、エンバーは対象に「これは夢だよ」と教えて目を覚ましてやらねばらなない。これが本作における悪魔祓いのシステムである。

感想

神の力を借りないこのシステムは非常に目新しい。しかし、その目新しさが十分に活かされているかと言えば、そうでもない。信仰というテーマを捨てたことでホラー映画的な要素は薄まっている。ほとんどないと言ってよい。夢の中で悪魔と肉弾戦を繰り広げるのでアクション映画的、と言えるほどの格闘は見られない。ホラーでもアクションでもないどっちつかずの出来である。

エンバーの家族が事故で死んだ時に、息子がシートベルトをしていれば車外に投げ出されず命は助かったのではないかと思う。悪魔のマギーがエンバーの力を察して家族の命を狙ったとのことだが、そもそも事故がなければエンバーに追い回されることもなかったろうに。

incarnateは、肉体を持った、具現化したという意味。