オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『キング・コング』

King Kong, 100min

監督:メリアン・C・クーパー、アーネスト・A・シェードザック 出演:フェイ・レイ

★★★

概要

巨大類人猿をニューヨークに連れ帰る話。

短評

1933年のオリジナル版。ストーリーはピーター・ジャクソンによるリメイク版とほぼ同じである。恐竜との決着のつけ方も同じだったりと、かなり忠実なリメイクであったことが分かる。

感想

秒間のコマ数が少なくコングの動きはカクカクしているが、人間との共演はとても上手く馴染んでいる。恐竜の首元を抑え込んで噛みつかれないようにするなど、動きもよく考えられている。当時の観客は大いに驚いたのではないか。

古典的名作とは言え、特撮技術は現代と比べると流石に見劣りする。しかし、ジャングルのセットについてはその限りではない。本当にこんな島があるんじゃないかと思わせるところがある。世界は日増しに狭くなっているが、どこかに未だ人の立ち入らぬ秘境があってほしいと願うのは、文明の恩恵を受けて生きる者のエゴだろうか。

リメイク版では、アン・ダロウとの繋がりが強調されていたり、コング自身のキャラクターとしての人気が高まったこともあり、悲哀に満ちたラストになっている。一方で、本作のコングは人間を噛み殺すなど残虐な側面を見せており、当時の観客は「恐ろしい怪物が退治されてよかった」と安心したのだろうか。

今月末には『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』が公開される。続いて来年には『Godzilla vs. Kong』が公開予定である。コングよりもキングギドラの方が強そうに思うのだが、コングにはハリウッド産まれの怪物という設定上の強さ以上の特別な位置付けがあるようだ。