Mamma Mia! Here We Go Again, 113min
監督:オル・パーカー 出演:リリー・ジェームズ、アマンダ・セイフライド
★★★
概要
若きドナはいかにして父親不明の子どもを孕んだか。
短評
前作よりも二つの点でクオリティの高いよく出来た続編である。
感想
一つは、物語の構成。時代を隔てた二つの物語が、同じ舞台で、時にシンクロしながら進行する。母と娘の繋がりに留まらない人生讃歌とも呼ぶべき愛の物語である。
一つは、ミュージカルの演出。パリのレストランでの若きハリーとドナ(リリー・ジェームズ)の「Waterloo」を筆頭に、前作よりも格段に工夫が見られる。次々と椅子が並べられて通路が出来上がっていくように、周囲を巻き込んだ複雑な動きが加えられている。「Dancing Queen」の船を使った大規模な演出も良い。ダンス自体が単純でも、大勢で踊れば見る者を圧倒するシーンが出来上がる。
ターニャとロージーは流石オックスフォード卒の才女である。「Angel Eyes」のシーンでは、紅茶よりも先にミルクをカップに注いでいる。「紅茶とミルクのどちらが先か?」というのは長年議論の対象であったが、ミルクを先に入れた方がタンパク質の熱変成が少なくて良いという科学的結論に達したそうである。
ドナの母親の登場は、ソフィだけでなく観客にとってもサプライズ。他のキャストが霞む圧巻の歌唱力である。
物語の冒頭でいきなりドナ(メリル・ストリープ)が死去していることにはびっくりしたが、二つの時代の両方で、アマンダ・セイフライドとリリー・ジェームズという三十郎氏の好きな女優が見られて眼福である。
ピアース・ブロスナン、コリン・ファース、ステラン・スカルスガルドの三人だと、コリン・ファースが一番腹が出ていない。