オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『ベスト・キッド』

The Karate Kid, 140min

監督:ハラルド・ズワルト 出演:ジャッキー・チェンジェイデン・スミス

★★

概要

北京で黒人少年がカンフーを習う話。

短評

2010年のリメイク版。なんとしても我が子を映画スターにするのだという強い意志が感じられる作品である。

感想

主人公のドレ少年を演じるのはジェイデン・スミス。ウィル・スミス、ジェイダ・ピンケット=スミス夫妻の息子である。夫妻はプロデューサーにも名前を連ねている、というよりも息子を主演させるために製作された映画という印象を受ける。

上述の事情により、ジェイデン・スミスには甘やかされた子どもという悪いイメージを持っている。そのイメージはキャラクターの見方にも反映される。序盤の展開が、慣れない土地で苦労し理不尽ないじめを受けているというよりも、自分で喧嘩を売って返り討ちにあったように映る。

ジャッキー・チェン演じるハンが真剣に指導を始めてからの修行シーンは面白い。しかし、意図を説明せず一見無意味な修行を延々と続けさせるところは酷い。アメリカの観客には一種のオリエンタリズム的面白さがあるのかもしれないが、アジアにおいてもちゃんと説明できない指示の大半に意味はない。ドレ少年の「教えられないから弟子がいない」という指摘こそが当を得ている。

スミス夫妻は、エンド・クレジットのオフショットにも顔を出して存在を主張する。そこまでするのなら、いっそドレ少年の母親はジェイダが演じて、カンフーを教えるのも北京在住の謎の黒人男にしてしまえば清々しいのに。もちろん映画の最後はドレ少年を端に置いて、母親とカンフーマスターがくっつく展開するとよい。

ベスト・キッド (字幕版)

ベスト・キッド (字幕版)