オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『パディントン2』

Paddington 2, 103min

監督:ポール・キング 出演:ベン・ウィショーヒュー・グラント

★★★

概要

パディントンが無実の罪で投獄される話。

短評

子ども向けの映画と侮るなかれ。冷え切った心が永久凍土になる前に、たまにはこういう映画で温めておいた方がいいのである。

感想

ルーシーおばさんの誕生日プレゼントを買うために働くパディントン。泥棒に間違えられて逮捕される可哀想なパディントンパディントンの無実を証明するため真犯人を探すブラウン家。単純なプロットだが、パディントン本人や周囲の人々の優しさ、それらが相互に与える好影響が上手く描かれている。ヒュー・グラント演じるブキャナンの怪人的演技も見逃せない。

「Manners maketh man」ならぬ「Manners maketh bear」を地で行くパディントンがとてもかわいい。『レヴェナント』を観て、熊に遭遇したら死んだふりをする前に死ぬしかないなと考えている三十郎氏であるが、こんな可愛らしく礼儀正しい熊なら大歓迎である。

刑務所のシーン(特に脱獄のシーン)は、『グランド・ブダペスト・ホテル』を意識しているように感じた。ピンクの囚人服によるポップな色彩や、豪奢なティータイム会場と化した食堂。いかなる時も礼節を持って接すれば相手は応えてくれる。現実ではそうもいかないからこそ、こういう映画で心を温めて、礼節の価値を信じておきたい。

パディントンが飛び出す絵本を開いて、その世界に飛び込むシーンが好きである。三十郎氏にもあのような想像力が備わっていればよいのに。妄想力だけは逞しいものの、想像力は貧弱である。

実は三十郎氏の家にも一匹の熊が礼儀正しく鎮座している。三十路のおっさんがぬいぐるみとは気持ち悪いという意見は甘んじて受け容れよう。テディという名のその熊は『Mr.ビーン』に登場するぬいぐるみである。バンコクにある「ミスター・ビーン コーヒーショップ」で購入した思い出の品である。『テッド』みたいに動き出した時は、精神科を受診しようと思う。

パディントン2(字幕版)

パディントン2(字幕版)