オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『偽りの忠誠 ナチスが愛した女』

The Exception, 106min

監督:デヴィッド・ルボー 出演:リリー・ジェームズクリストファー・プラマー

★★★

概要

イギリスのスパイがナチス将校の愛人をやりながら元皇帝を狙う話。

短評

戦争、ロマンス、サスペンスの要素が絡み合ったスリリングな映画である。男と女それぞれの使命、恋の行方、元皇帝の人柄、ゲシュタポの謀略と非常に見応えのある一作。特に元皇帝ヴィルヘルム2世を演じたクリストファー・プラマーの存在感は、作品全体に重厚感を与えている。

感想

リリー・ジェームズのおっぱいとお尻が生唾ものの素晴らしさである(「服を脱げ」という唐突な命令に応じた事情は分からないが、非常に有り難い)。彼女が脱いでいると知らずに観たので、とっても得をした気分である。映画そのものも十分に面白いが、彼女のヌードだけでも観る価値がある。それどころお釣りが来るレベルである。彼女のメイクは、眉を濃く書いた『ベイビー・ドライバー』の時のようなものよりも、本作のようにナチュラルなものの方が三十郎氏の好みである。

ヒロインが魅力的だと、彼女に助かってほしいと願う感情が生じる。その感情は、サスペンスのハラハラドキドキを高めてくれる。

ナチスの将校とイギリスのスパイの間に生まれた禁断の愛は、悲劇的な結末を迎えそうでハラハラしていたが、ハッピーエンドになって良かった。映画自体は戦争の途中までなので戦後に本当のハッピーエンドは迎えられないのかもしれないが、二人の間にできた子どもの存在は一つの幸せな結末である。

ナチスの任務を放棄しミーカを助けたブラントと対比されるように描かれるヒムラーが印象的である。彼が晩餐の席で「ユダヤ人の子どもを処分する方法」を語る姿は実におぞましい。とんでもないことを、まるで何でもないことかのように語る姿の異常性である。しかし、この時代のドイツにおいては彼の方が普通で、ブラントの方が例外(原題のException)であった。普通だと思われている価値観を疑うことは大切である。