オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『ウィンチェスター銃'73』

Winchester '73, 92min

監督:アンソニー・マン 出演:ジェームズ・スチュアートシェリー・ウィンタース

★★★★

概要

巡り巡るウィンチェスター銃の物語。

あらすじ

銃の製造過程において千に一つ程度の割合で、通常よりも精巧な銃が造られるという。規格外品なのである意味では失敗作とも言えるが、何しろ貴重であり且つ優良な名品である。それらは非売品とされ、時の権力者などにプレゼントされる。本作は、そんな銃の内の一挺が射撃大会の景品になるところから始まる。

大会の景品は、当然大会の優勝者リン・マカダム(ジェームズ・スチュアート)のもとへ。大会で敗退した卑怯者ダッチが優勝者を襲撃し、銃を我がものとする。ダッチはポーカーに負けて、銃は武器商人へ渡る。武器商人は取引相手のインディアンに殺され、銃も奪われる。インディアンは襲撃した騎馬隊に撃退され、騎馬隊に協力したスティーブが功績を讃えられ銃を得る。ところが、スティーブは仲間のウェイコに殺され銃を奪われる。仲間を殺してまで奪った銃を、ウェイコは別の仲間に取り上げられる。何とその仲間は件のダッチである。ダッチには銃を巡る一件以外にもマカダムとの間に因縁がある。マカダムはダッチを倒し、再び銃を手に入れる。

感想

名銃ウィンチェスターM1873が巡り巡る。貴重だという以外に、銃自体が何か特別な力を持っているわけではないのに、その銃に関わる者は数奇な運命を辿ることになる。もはや呪いのアイテムである。

別のジャンルならばホラー映画的な展開になりそうだが、本作は西部劇である。ガンマンたちの戦いである。ガンマンにとっての銃は、特別な存在であると同時に戦うための道具でもある。名銃ウィンチェスターは、物語の中心に据えられた特別な存在でありながら、周囲の人間たちを小気味よく動かす映画的に便利な道具でもあった。