オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。

『キス・オブ・ザ・ドラゴン』

Kiss of the Dragon, 97min

★★★

あらすじ

中国人刑事がパリで汚職刑事をやっつける話。

感想

かつて「ジェット・リージャッキー・チェンほどの人気がないのは何故か」という議論があった。それに対して「ジェット・リーのアクションは凄すぎて、ジャッキーみたいに真似したくならないから」という言説があったように記憶している。

中国の武術大会で優勝経験もあるジェット・リーの達人的能力は本作でも存分に発揮されている。小さな体躯ながら、大男たちをスピードと技術で圧倒する。確かに凄いが、ジャッキーのようにコミカルで印象に残るようなシーンはない。ジェット・リーはシリアスなのである。それはそれでよし。同じようなキャラクターが乱立してもつまらない。

映画のタイトルにもなっている秘技「キス・オブ・ザ・ドラゴン」は格好良いが、映画のクライマックスに持って来るには少々地味。

ジェシカ(ブリジット・フォンダ)のようなセクシー美女に「どう?」と誘われても、即答で断れるのは武術修行の賜物か。『ジャッキー・ブラウン』等で印象的な役を演じていたブリジット・フォンダだが、最近見ないと思っていたら本作の後はテレビ映画に一本出演したのみで引退したらしい。

近年ではジェット・リージャッキー・チェンのようなカンフーマスター(武術的にはカンフーとも違うらしい)を見かけることが少なくなった。ドニー・イェンのような例もあるが、上記二人のほど活躍しているとは言い難い。コミックのスーパーヒーローが増えて生身のスタントの価値が下がったこと、中国国内の待遇が上がりハリウッドに出てこなくなったこと辺りが原因か。