オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『ミラーズ・クロッシング』

Miller's Crossing, 114min

監督:ジョエル・コーエン 出演:ガブリエル・バーンマーシャ・ゲイ・ハーデン

★★★

概要

運の悪いギャンブル好きの男がマフィアの世界を生き抜く話。

あらすじ

赤ちゃん泥棒』に続くコーエン兄弟監督第3作。八百長を仕組むマフィアの中ボスが倫理について語るというヘンテコな会話から映画は始まる。主人公のトム(ガブリエル・バーン)は、アイルランド系の大ボス・レオ(アルバート・フィニー)とイタリア系の中ボス・キャスパーの間を行き来したり、レオの情婦ヴァーナ(マーシャ・ゲイ・ハーデン)に振り回されたりしながら、マフィアの抗争を上手く立ち回る。

感想

主人公のトムは寡黙な男で何を考えているのかよく分からない。ハードボイルドな雰囲気で格好良いのは素敵だが、何を考えているのか分からないので、その立ち回りも計算ずくのものなのか偶然上手くいっただけなのか分からない。終わってみると、あたかも全て計算通りのように落ち着くが、事の最中は行き当たりばったりのように見える。ギャンブルはまるでダメな男が、本当に大事な賭けには勝つという構図が肝である。

ジョン・タトゥーロ演じるバーニーのクズっぷりが清々しい。抗争の発端もこの男である。命乞いのシーンは正に名演。その後に手のひらを返すことを予感させるところまで含めて凄い。

『ミスト』の狂信者役が印象的なマーシャ・ゲイ・ハーデンが、トムとレオに二股を掛けるファム・ファタールを演じている。当時もあまり美人には見えない。

監督と寝て役を得たことで有名なフランシス・マクドーマンドは、本作にもしっかりとちょい役で出演している。『スリー・ビルボード』のたくましすぎるおばちゃん役とは違い、こちらの若い頃は美人である。