オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『スイス・アーミー・マン』

Swiss Army Man, 97min

監督:ダニエル・シャイナートダニエル・クワン 出演:ポール・ダノダニエル・ラドクリフ

★★

概要

死体に乗って無人島を脱出する話。

あらすじ

死体に乗って無人島を脱出!故郷に辿り着いて見事ハッピーエンド!というサバイバル・ムービーだと思っていたら、死体をイカダの代わりに使うのは何と映画の冒頭。いきなりクライマックスである。大して苦もなく陸地に辿り着くが、そこでも彼らは二人きり。ハンク(ポール・ダノ)と死体のメニー(ダニエル・ラドクリフ)の愉快な遭難生活が始まる。

感想

色々と飛躍があって置き去りになりかけるが、印象的に使われるオナラの勢いの良さで食らいつく。

死体のメニーは喋り過ぎなくらいに喋るのだが、彼はハンクの妄想というか別人格である。つまりメニーとの会話は、自己との対話である。遭難も実のところはセルフ遭難である。孤独な人間は、自分以外に話し相手がいない。自問自答するより他にない。他者との会話が苦手でも自分とならば話ができる。

自問自答が堂々巡りに陥らず、一歩前へと進めたハンクは幸運である。三十郎氏の自問には一向に答えが出る気配がない。