オーガナザイズド

三十郎氏は映画とカメラと旅について語りたい。なお、実態はほぼ映画である。

『アクトレス 女たちの舞台』

Clouds of Sils Maria, 123min

監督:オリヴィエ・アサヤス 出演:ジュリエット・ビノシュクリステン・スチュワート

★★★

概要

大女優が若い頃に出た映画をリメイクした舞台に違う役柄で出演する話。

短評

会話や行動を途中でぶった切る演出を多用していることに象徴されるように、本作はかなりの部分を観客の想像に任せている。全体図としてはマリアという女優を通じて老いや成熟を描いているのは間違いないが、細かい部分については自分なりの解釈をしながら観るしかない。理解の追い付かない部分も多かった。

感想

劇中の舞台『マローヤのヘビ』におけるシグリットとヘレナの関係が、読み合わせを通じて現実のヴァレンティン(クリステン・スチュワート)とマリア(ジュリエット・ビノシュ)の関係を侵食していく様子が印象的。シグリットとヘレナの関係は秘書と経営者であり、ヴァレンティンとマリアもまた秘書と女優の関係である。舞台の台詞なのか本物の会話なのか困惑するシーンも多く、現実の関係が舞台の役柄を侵食しているともとれる。

川で泳ぐシーンでジュリエット・ビノシュが裸体を晒しているのに、クリステン・スチュワートが下着姿というのはどうにも理解できない。

風光明媚なスイスの景色に癒やされる。

マリアが映画館で3Dメガネを付けたり外したりするシーンがあるのだが、三十郎氏もあれをよくやる。「3Dですよ」と観客に教えてくれるような分かりやすい演出がないと、ちゃんと3Dになっているのかよく分からないのだ。同じことをしている人はいるだろうか。